子供が何度も「ものもらい」を繰り返してしまうと、親としては非常に心配になりますし、子供自身もつらい思いをします。なぜ、ものもらいを繰り返してしまうのでしょうか。その原因と対策について考えてみましょう。ものもらいを繰り返す原因として、まず考えられるのは、子供特有の行動です。子供は、手で目をこすったり、汚れた手で顔を触ったりすることが多いため、細菌が目に侵入しやすい環境にあります。また、鼻をいじる癖がある場合、鼻の粘膜にいる細菌が手指を介して目に運ばれることもあります。次に、免疫力の未熟さや低下も関係しています。子供はまだ免疫機能が十分に発達していないため、大人よりも細菌に感染しやすい傾向があります。また、風邪をひいたり、疲れていたり、睡眠不足だったりすると、一時的に免疫力が低下し、ものもらいを発症しやすくなります。アレルギー体質も、ものもらいを繰り返す要因の一つです。アトピー性皮膚炎や花粉症など、アレルギーを持っている子供は、目にかゆみが出やすく、頻繁に目をこすってしまうため、まぶたに傷がつきやすく、そこから細菌が感染しやすくなります。また、不適切な生活習慣や衛生環境も影響します。手洗いの習慣が不十分であったり、汚れたタオルを使い続けたり、寝具が不潔だったりすると、細菌が繁殖しやすくなり、ものもらいのリスクが高まります。霰粒腫（さんりゅうしゅ）が原因の場合、マイボーム腺の詰まりやすさが体質的なものである可能性があり、一度治っても再発しやすいことがあります。対策としては、まず手洗いの徹底と、目をこすらないように言い聞かせることが基本です。アレルギーがある場合は、その治療をしっかりと行うことも重要です。免疫力を高めるために、バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけましょう。そして、何度も繰り返す場合は、自己判断せずに眼科を受診し、根本的な原因を探ってもらうことが大切です。医師は、原因に応じた適切な治療法や予防法を指導してくれます。