骨粗鬆症の治療薬物療法と生活習慣改善

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骨粗鬆症と診断された場合、その治療は、骨折のリスクを減らし、骨の健康を維持することを目的として行われます。治療の柱となるのは、薬物療法と**生活習慣の改善(食事療法・運動療法)**です。これらを組み合わせることで、より効果的な治療が期待できます。まず、薬物療法ですが、骨粗鬆症の治療薬には様々な種類があり、患者さんの状態や骨折のリスク、他の病気の有無などを考慮して選択されます。代表的な薬剤としては、骨吸収を抑える薬(ビスホスホネート製剤、SERM:選択的エストロゲン受容体モジュレーター、デノスマブなど)、骨形成を促す薬(テリパラチドなど)、そしてカルシウムの吸収を助けたり、骨の代謝を調整したりする薬(活性型ビタミンD3製剤、ビタミンK2製剤など)があります。これらの薬剤は、内服薬や注射薬など投与方法も様々で、それぞれに特徴や副作用があるため、医師の説明をよく聞き、指示通りに正しく使用することが重要です。次に、食事療法です。骨の主成分であるカルシウムを十分に摂取することはもちろん、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、骨の形成に関わるビタミンKなどをバランス良く摂ることが大切です。乳製品、小魚、緑黄色野菜、きのこ類、納豆などを積極的に食事に取り入れましょう。また、タンパク質も骨の材料となるため、良質なタンパク質を適量摂取することも重要です。インスタント食品や加工食品の摂りすぎ、過度な塩分摂取は避けるようにしましょう。そして、運動療法も骨粗鬆症の治療には欠かせません。骨に適度な負荷をかけることで、骨密度を高め、骨を強くする効果が期待できます。ウォーキング、ジョギング、エアロビクスといった体重がかかる運動(荷重運動)や、筋力トレーニングが推奨されます。また、バランス感覚を養う運動は、転倒予防にもつながります。無理のない範囲で、継続して行うことが大切です。これらの薬物療法と生活習慣の改善を根気強く続けることが、骨粗鬆症の進行を抑え、骨折を防ぎ、健康な生活を送るための鍵となります。