ロタウイルスワクチンと食べ物の関係性

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ロタウイルス感染症の最も効果的な予防法は、ワクチン接種です。日本では、乳幼児を対象としたロタウイルスワクチンが任意接種として、また一部の自治体では公費助成の対象として導入されています。このロタウイルスワクチンと、食べ物との間には、直接的な関係性はほとんどありませんが、ワクチン接種の意義を理解する上で、間接的な影響について触れておきましょう。ロタウイルスワクチンは、弱毒化された生きたロタウイルス、あるいはウイルスの遺伝子情報の一部を利用して作られた経口生ワクチンです。つまり、飲むタイプのワクチンです。ワクチンを接種することで、体内にロタウイルスに対する免疫を獲得し、実際にウイルスに感染した際に、発症を予防したり、症状を軽くしたりする効果が期待できます。ワクチン接種によって重症化しやすい乳幼児期のロタウイルス胃腸炎を防ぐことは、脱水症状による入院のリスクを大幅に減らすことにつながります。では、食べ物との関係性ですが、ワクチン接種の前後で、特定の食べ物を避けなければならないといった制限は基本的にありません。ただし、ワクチン接種直後に大量の食事を摂ったり、消化の悪いものを食べさせたりすると、稀に嘔吐や下痢といった副反応が出やすくなる可能性も考えられるため、接種当日は消化の良い、普段食べ慣れているものを与えるのが無難かもしれません。また、ロタウイルスは糞口感染が主な感染経路であり、食品を介した感染も稀に起こり得ます。ワクチンを接種して免疫を獲得していれば、万が一、ウイルスに汚染された食品を摂取してしまったとしても、発症しなかったり、軽症で済んだりする可能性が高まります。つまり、ワクチンは、食品からの感染リスクに対しても、間接的に防御力を高めてくれると言えるでしょう。しかし、ワクチンを接種したからといって、食べ物の衛生管理や手洗いが不要になるわけではありません。日頃からの感染予防策と合わせて、ワクチン接種を検討することが、ロタウイルス感染症から子どもを守るための最も有効な手段です。