関節リウマチの診断や治療効果の判定、副作用のチェックのためには、定期的な検査が不可欠です。これらの検査にも、当然ながら費用がかかります。具体的にどのような検査が行われ、それぞれどの程度の費用がかかるのか、おおよその目安を知っておくことは、治療費全体の把握にもつながります。まず、リウマチの診断や活動性の評価に用いられる代表的な検査が血液検査です。血液検査では、炎症の程度を示すCRP(C反応性タンパク)やESR(赤沈)、リウマチ因子(RF)、抗CCP抗体といった自己抗体の有無や数値、貧血の有無、肝機能、腎機能などを調べます。これらの項目は、リウマチの診断だけでなく、治療薬の選択や効果判定、副作用のモニタリングにも重要です。血液検査の費用は、検査項目数にもよりますが、3割負担の場合、数千円程度かかることが一般的です。次に、関節の状態を評価するために行われるのが画像検査です。代表的なものにレントゲン(X線)検査があります。レントゲン検査では、関節の隙間が狭くなっていないか、骨びらん(骨の破壊)が起きていないかなどを確認します。費用は、撮影する部位や枚数によって異なりますが、3割負担で数百円から数千円程度です。より詳細に関節の炎症や骨の状態を評価するために、関節エコー(超音波)検査やMRI検査が行われることもあります。関節エコーは、リアルタイムで関節内の炎症の程度や滑膜の厚さなどを評価でき、比較的安価(3割負担で数千円程度)で簡便に行える検査です。MRI検査は、より詳細な情報が得られますが、費用は比較的高額(3割負担で1万円を超えることも)になります。これらの検査は、診断時だけでなく、治療経過を観察するために、定期的に(例えば、数ヶ月~1年に1回程度)行われることがあります。検査の頻度や種類は、患者さんの状態や治療内容によって医師が判断します。検査費用についても、事前に医療機関に確認しておくと安心です。