家族へ強いの思い

5年前の10月のいつもの朝、 父は朝食後、椅子に腰掛け新聞を読んでいたのですが、「うーん、あー」と怒っているような 唸り声 をしており、 父の方を見ると、顔の右側半分が崩れていました。 右腕もダラリと垂れ下がり、これはもしかして…という思いが沸き上がりました。私は母を呼ぶと、母は父を見るなり、「お父さんどうしたの?」と何度も声をかけ続けていました 。私は救急車を要請し、15分の程で救急車が到着したのですが、30分、1時間とも思えるくらい長く感じました。 救急搬送され、検査の結果は脳梗塞。「右半身に麻痺が残るかもしれない」と医師より話がありました。 点滴での治療をしばらくおこない、徐々にベッド脇に立つ練習やトイレの練習が始まりました。 言葉は片言で、気持ちがうまく伝えられず、「あーうー」泣くような表情になり、 あの父がと思うと絶望的な気持ちになりました。 母も落ち込み、うつ状態になっていました 。1ヶ月程経過した頃に、本格的なリハビリをするため、リハビリ専門施設へと移りました。「毎日、朝から日常的な生活動作の訓練や歩行を練習をおこなう」と、リハビリ担当者から説明がありました 。あの 状態でリハビリができるのかと不安がありました が、 リハビリを開始して 1ヶ月たった頃、「お父さん、大丈夫?」 と声をかけると、「大変だな」と 笑って返答しました。 脳卒中専門医がいる病院へ救急搬送されて以来、まともの返答でした。エステサロンで働いている私はコンサルタントとして、2ヶ月ほどリハビリ施設で訓練し、施設から出ると頃には 杖で歩行ができるようになりました。 右手は箸が使えませんが、スプーンで食事をとることができ、 言葉もゆっくりであれば話ができます。 施設を出るとき、 リハビリ担当者から、「お父様はリハビリの前に、 家族のため!と叫んで頑張ってましたよ」と話しがありました 。昔から家族を 大事にする人でした。リハビリ続けていく中で、その気持ちがよみがえり、 心も体も 元気を 取り戻したのだと思います。 退院した今もデイサービスに通いリハビリに励んでます。