かかとが急に歩くと痛いと感じ、自己ケアでは改善が見られない場合、医療機関を受診することが最も重要です。整形外科では、まず問診や触診を行い、痛みの場所や症状の出るタイミングなどを詳しく確認します。その後、X線検査を行い、骨棘(こつきょく)と呼ばれる骨の出っ張りがないか、疲労骨折の兆候がないかなどを確認します。足底筋膜炎の場合、骨棘が見られることがありますが、骨棘自体が痛みの原因ではないことが多いです。炎症の程度や、足底筋膜の損傷などをより詳しく見るために、超音波検査やMRI検査が行われることもあります。診断が確定したら、症状の程度に応じて様々な治療が選択されます。初期の治療としては、まず安静にすること、アイシング、そして内服薬による消炎鎮痛が中心となります。非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)などが処方され、炎症と痛みを抑えます。物理療法として、温熱療法や電気療法、超音波療法などが用いられることもあります。また、足底板(インソール)の作成や、テーピング指導なども行われ、足への負担を軽減します。痛みが強い場合には、ステロイド注射が検討されることもありますが、繰り返しの注射は組織の脆弱化を招く可能性もあるため、慎重に検討されます。かかとが歩くと急に痛む症状が慢性化してしまうと、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。慢性的なかかと痛、特に足底筋膜炎の場合、一時的な治療だけでなく、長期的な視点でのアプローチが必要です。まず、理学療法士によるリハビリテーションが非常に有効です。個々の症状や足の状態に合わせたストレッチや筋力トレーニングの指導を受けることで、足底筋膜への負担を軽減し、再発を防ぐことができます。特に、ふくらはぎの筋肉やアキレス腱の柔軟性を高めること、足裏のアーチを支える内在筋を鍛えることが重要視されます。また、生活習慣の見直しも不可欠です。長時間立ちっぱなしの仕事をされている方は、休憩をこまめに取り、足への負担を軽減する工夫が必要です。靴の選択も引き続き重要であり、クッション性やサポート力のある靴を継続して履くことが推奨されます。
医療機関での診断と治療の選択肢