2026年1月
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耳の健康を守る耳かきの新常識
耳の健康を守るための耳かきの方法は、私たちがこれまで常識としてきたこととは少し異なるかもしれません。実は、耳には素晴らしい自浄作用があり、ほとんどの場合、耳垢は自然に外へと排出される仕組みになっています。耳垢は、外耳道の皮膚の分泌物と剥がれ落ちた角質が混ざり合ったもので、耳の内部を乾燥から守り、外部からの細菌や異物の侵入を防ぐバリアとしての重要な役割を担っています。そのため、頻繁な耳かきは、この自然な耳の働きを妨げてしまうことになります。多くの人が綿棒や耳かきを使って耳の奥まで掃除をしようとしますが、これはかえって耳垢を奥へと押し込み、耳垢栓塞を引き起こすリスクを高めてしまいます。耳垢栓塞は、難聴や耳の閉塞感、耳鳴り、めまいなどの不快な症状を引き起こすことがあります。また、耳の奥を頻繁に刺激することで、外耳道の繊細な皮膚を傷つけ、炎症や感染症の原因となる可能性も少なくありません。耳の皮膚は非常に薄くデリケートなので、少しの摩擦でも赤みやかゆみ、痛みが生じることがあります。では、どのように耳掃除をすれば良いのでしょうか。最も推奨される方法は、耳の入り口付近に見えている耳垢を、入浴後などの耳垢が柔らかくなっている時に、清潔なタオルや柔らかい綿棒で優しく拭き取る程度にとどめることです。耳の奥まで無理に器具を挿入する必要は全くありません。もし耳の奥に違和感がある場合や、耳垢が固まって取れないと感じる場合は、自己判断で解決しようとせず、必ず耳鼻咽喉科を受診してください。専門医であれば、耳の状態を正確に診断し、適切な処置を行うことで、安全に耳垢を除去してくれます。耳の健康は、正しい知識と適切なケアから生まれるものです。