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2025年11月
  • リウマチ治療薬物療法以外の選択肢

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    関節リウマチの治療は、薬物療法が中心となりますが、それ以外にも、患者さんの状態やニーズに合わせて、様々な治療法が組み合わせて行われます。薬物療法以外の主な選択肢としては、リハビリテーション、日常生活の工夫、そして場合によっては手術療法があります。まず、リハビリテーションは、関節の機能維持・改善、筋力低下の予防、痛みの軽減、そして日常生活動作(ADL)の向上を目的として行われます。理学療法士や作業療法士といった専門家が、個々の患者さんの状態に合わせて、運動療法(関節可動域訓練、筋力増強訓練、有酸素運動など)、物理療法(温熱療法、寒冷療法、電気刺激療法など)、装具療法(スプリントやサポーターの使用)、そして日常生活動作の指導や環境調整のアドバイスなどを行います。運動療法は、無理のない範囲で継続することが大切で、関節の炎症が強い時期には安静を保ち、炎症が落ち着いてきたら徐々に運動量を増やしていくといった配慮が必要です。次に、日常生活の工夫も、リウマチと上手に付き合っていくためには重要です。関節に負担をかけないような動作を心がける(例えば、重い物を持つ時は両手で持つ、ドアノブは手首ではなく体全体で回すなど)、自助具(例えば、ボタンかけや靴べら、太柄のスプーンなど)を活用する、十分な睡眠と休息を取る、バランスの取れた食事を摂るといったことが挙げられます。また、冷えは関節の痛みを悪化させることがあるため、体を冷やさないように注意することも大切です。そして、薬物療法やリハビリテーションを行っても、関節破壊が進行し、痛みや機能障害が著しく、日常生活に大きな支障が出ている場合には、手術療法が検討されることがあります。代表的な手術としては、滑膜切除術(炎症を起こしている滑膜を取り除く手術)や、人工関節置換術(損傷した関節を人工の関節に置き換える手術)、関節固定術などがあります。手術の適応や時期については、整形外科医(特にリウマチ外科を専門とする医師)とよく相談し、メリットとデメリットを十分に理解した上で決定することが重要です。