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「熱はないけれど、痰が絡んだ咳がずっと続いている」「喉の奥に何かが引っかかっている感じがする」…。このような症状に悩まされている方は少なくないでしょう。発熱がないため、ついつい放置してしまいがちですが、長引く痰がらみの咳は、何らかの病気のサインである可能性もあります。では、このような場合、まず何科を受診すれば良いのでしょうか。最初に相談すべき診療科としては、呼吸器内科が挙げられます。呼吸器内科医は、気管、気管支、肺といった呼吸器系の病気を専門としており、咳や痰の原因を特定し、適切な治療を行うことができます。問診（いつから、どのような咳や痰か、他の症状はあるか、喫煙歴、アレルギー歴など）や診察（聴診など）、そして必要に応じて胸部レントゲン検査やCT検査、呼吸機能検査、喀痰検査（痰の検査）などを行い、原因を探ります。また、耳鼻咽喉科も選択肢の一つです。特に、鼻水や鼻づまり、喉の違和感や痛みといった、鼻や喉の症状も伴う場合は、耳鼻咽喉科での診察が有効です。副鼻腔炎（蓄膿症）や後鼻漏（鼻水が喉に落ちる症状）、アレルギー性鼻炎、咽喉頭アレルギーなどが、痰がらみの咳の原因となることがあります。耳鼻咽喉科では、鼻や喉の状態を内視鏡などで詳しく観察し、原因に応じた治療（薬物療法やネブライザー療法など）を行います。かかりつけの内科医にまず相談し、症状に応じて適切な専門科を紹介してもらうという方法も良いでしょう。一般的な風邪や気管支炎の治りかけで咳や痰が残っていることもありますが、症状が数週間以上続く場合は、他の疾患の可能性も考慮する必要があります。自己判断せずに、まずは専門医の診察を受けることが大切です。