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浮腫が悪化する前に!医療機関受診のタイミング
足のむくみや顔の腫れといった浮腫の症状は、多くの人が経験するものですが、それが悪化したり、他の気になる症状を伴ったりする場合は、医療機関の受診を検討すべきサインです。放置することで重篤な病気が進行したり、生活の質が低下したりするのを防ぐために、受診の適切なタイミングを知っておきましょう。まず、浮腫が急に現れたり、急激に悪化したりした場合です。特に、片足だけが急に腫れて痛む、息苦しさや胸の痛みを伴う、顔やまぶたがパンパンに腫れるといった場合は、深部静脈血栓症や心不全、腎臓病、アレルギー反応(アナフィラキシーなど)といった緊急性の高い疾患の可能性も考えられるため、速やかに医療機関を受診する必要があります。次に、浮腫が長期間(例えば、数週間以上)続く場合や、徐々に悪化していく場合です。一時的なむくみであれば、生活習慣の改善などで軽快することが多いですが、持続するむくみは、何らかの慢性的な病気(心不全、腎臓病、肝臓病、甲状腺機能低下症、下肢静脈瘤、リンパ浮腫など)が原因である可能性があります。また、浮腫とともに、以下のような症状が見られる場合も受診の目安となります。息切れ、呼吸困難、動悸、胸痛、体重の急激な増加(数日で数キログラム以上)、尿量の減少や血尿、タンパク尿、黄疸、強い倦怠感、食欲不振、発熱、皮膚の赤みや熱感、痛み、水ぶくれ、潰瘍などです。これらの症状は、浮腫の原因となっている病気の手がかりとなることがあります。さらに、糖尿病や高血圧、心臓病、腎臓病といった基礎疾患をお持ちの方が、新たに浮腫を自覚したり、既存の浮腫が悪化したりした場合も、主治医に相談することが重要です。受診する診療科としては、まずは内科やかかりつけ医が良いでしょう。そこで初期診断を受け、必要に応じて循環器内科、腎臓内科、血管外科、皮膚科、リンパ浮腫専門外来などの専門科を紹介してもらうのがスムーズです。自己判断で様子を見たり、市販薬で対処したりするのではなく、不安な症状があれば早めに医師の診察を受けるようにしましょう。