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溶連菌感染症と聞くと、子どもの病気というイメージが強いかもしれませんが、実は大人も感染し、発症することがあります。大人が溶連菌に感染した場合、どのような喉の症状が現れるのでしょうか。また、他に特徴的な症状はあるのでしょうか。大人の溶連菌感染症で最も代表的な症状は、やはり強い喉の痛みです。風邪の喉の痛みとは異なり、唾を飲み込むのも辛いほどの激しい痛みを感じることが多く、時には食事や水分摂取も困難になることがあります。喉の奥（咽頭や扁桃腺）を見ると、赤く腫れ上がり、扁桃腺に白い膿（白苔）が付着していることもあります。この喉の所見は、診断の重要な手がかりとなります。また、突然の高熱（三十八度以上のことが多い）も、溶連菌感染症の特徴的な症状の一つです。発熱に伴い、悪寒や頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感といったインフルエンザに似た症状が現れることもあります。さらに、舌の表面がイチゴのように赤くブツブツとした状態になる「イチゴ舌」も、溶連菌感染症に特徴的な所見です。ただし、これは必ずしも全ての患者さんに見られるわけではありません。皮膚症状として、顔や首、胸、脇の下、股などに、細かく赤い点状の発疹（猩紅熱様発疹）が現れることがあります。この発疹は、触るとザラザラとした感触があり、かゆみを伴うこともあります。発疹が消えた後、皮膚が薄く剥けてくる（落屑）ことも特徴的です。ただし、大人の場合は、子どもに比べてこの皮膚症状は出にくいとも言われています。その他、腹痛や吐き気、嘔吐といった消化器症状が現れることもあります。これらの症状は、必ずしも全てが現れるわけではなく、症状の現れ方や程度には個人差があります。もし、急な高熱とともに激しい喉の痛みがある、あるいは上記のような特徴的な症状が一つでも見られる場合は、自己判断せずに早めに医療機関（内科や耳鼻咽喉科など）を受診し、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。