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もともとアトピー性皮膚炎の素因がある子どもや大人がりんご病にかかった場合、発疹に伴うかゆみが通常よりも強く出たり、皮膚症状が悪化したりすることがあるため、注意が必要です。アトピー性皮膚炎の人は、皮膚のバリア機能が低下しており、外部からの刺激に敏感な状態になっています。そのため、りんご病のウイルス感染によって皮膚に炎症が起こると、アトピー性皮膚炎の症状である乾燥やかゆみが助長されやすくなります。また、りんご病の発疹自体がかゆみを引き起こすため、アトピー性皮膚炎によるかゆみと相まって、非常につらい状態になることがあります。掻き壊してしまうリスクも高まり、それによってアトピー性皮膚炎の湿疹が悪化したり、二次的な細菌感染（とびひなど）を起こしやすくなったりする可能性も考えられます。アトピー性皮膚炎の方がりんご病にかかった場合のケアとしては、まず、普段から行っているアトピー性皮膚炎の治療（ステロイド外用薬や保湿剤の使用など）を、医師の指示に従って継続することが基本となります。ただし、りんご病の発疹の状態によっては、ステロイド外用薬の使用を一時的に控えたり、より弱いランクのものに変更したりする必要がある場合もあるため、必ず自己判断せずに主治医（皮膚科医や小児科医）に相談しましょう。かゆみに対しては、りんご病の治療として処方される抗ヒスタミン薬の内服などが有効です。また、皮膚を清潔に保つこと、保湿を徹底すること、刺激の少ない衣類を選ぶことといった基本的なスキンケアも、かゆみのコントロールには非常に重要です。特に、汗をかいたらこまめにシャワーを浴びて洗い流し、その後すぐに保湿剤を塗るように心がけましょう。もし、りんご病にかかってからアトピー性皮膚炎の症状が急激に悪化した、あるいはコントロールが難しくなったといった場合は、早めに主治医に相談し、治療方針の見直しを検討してもらうことが大切です。