-
浮腫が悪化すると日常生活にどんな影響が?
浮腫(むくみ)が悪化すると、単に見た目が気になるだけでなく、日常生活の様々な側面に影響を及ぼし、生活の質(QOL)を低下させてしまうことがあります。どのような影響があるのか、具体的に見ていきましょう。まず、身体的な不快感や苦痛が挙げられます。むくんだ足は重くだるく、常に疲労感を感じやすくなります。長時間立っていることや歩くことが辛くなり、階段の上り下りも億劫になることがあります。また、むくみが強くなると、皮膚がパンパンに張り、痛みや圧迫感を感じることもあります。関節の動きが悪くなり、正座がしにくくなったり、靴が履きにくくなったりすることも、日常生活における大きな支障となります。次に、身だしなみやおしゃれへの影響です。足がむくむと、普段履いている靴がきつくなったり、ズボンやスカートのウエストがきつくなったりします。そのため、履ける靴や着られる服が限られてしまい、おしゃれを楽しむことが難しくなることがあります。また、むくみによる足の太さや形の変化を気にして、スカートや短い丈のズボンを避けるようになり、ファッションの選択肢が狭まってしまうこともあります。さらに、皮膚トラブルも日常生活に影響を与えます。むくんだ皮膚は乾燥しやすく、かゆみや湿疹が出やすくなります。かゆみが強いと、夜眠れなくなったり、日中の集中力が低下したりすることもあります。また、皮膚が弱くなり、傷つきやすくなったり、傷が治りにくくなったりするため、日常生活でのちょっとしたケガにも注意が必要になります。そして、精神的な影響も無視できません。慢性的なむくみや、それに伴う身体的な不快感、見た目の変化は、精神的なストレスとなり、気分が落ち込んだり、イライラしやすくなったり、外出する意欲が低下したりすることもあります。特に、リンパ浮腫のように進行性の病気の場合は、将来への不安を感じる方も少なくありません。このように、浮腫が悪化すると、身体的、精神的、社会的な側面にわたり、QOLが低下する可能性があります。