子供のお腹に赤いブツブツができた時、それが「あせも」なのか、それとも他の「湿疹」なのか、見分けがつかずに悩むことがあるかもしれません。どちらもかゆみを伴うことが多く、見た目も似ていることがありますが、原因や対処法が少し異なります。**あせも(汗疹)は、汗をたくさんかいた時に、汗の出口(汗管)が詰まってしまい、汗が皮膚の内部に溜まって炎症が起こるものです。 特徴的な見た目: 小さな赤いブツブツ(紅色汗疹)や、透明な水ぶくれのようなもの(水晶様汗疹)が現れます。紅色汗疹はかゆみを伴うことが多いです。 * できやすい場所: 汗をかきやすく、蒸れやすい場所。お腹、背中、首の周り、肘や膝の内側、おむつで覆われる部分など。 * 原因・悪化因子: 高温多湿な環境、厚着、運動などによる多量の発汗。 * 対処法: 涼しい環境を保ち、通気性の良い衣類を着せ、汗をかいたらこまめに拭き取ったり、シャワーで洗い流したりすることが基本です。必要に応じて、あせも用のローションやパウダーを使用することもあります。一方、湿疹という言葉は、皮膚の炎症反応全般を指す広い意味で使われます。あせもも湿疹の一種ですが、ここではあせも以外の代表的な湿疹(例えば、乾燥性湿疹やアトピー性皮膚炎、接触皮膚炎など)との違いを考えてみましょう。 乾燥性湿疹: 皮膚が乾燥してバリア機能が低下し、炎症が起こるものです。カサカサとした乾燥、粉ふき、ひび割れ、赤み、かゆみなどが特徴です。冬場に悪化しやすいです。保湿ケアが重要となります。 * アトピー性皮膚炎: 乾燥肌とバリア機能の低下、アレルギー体質が関与する慢性的な皮膚炎です。強いかゆみを伴う湿疹が、良くなったり悪くなったりを繰り返します。年齢によって湿疹ができやすい部位が変化します。ステロイド外用薬などによる治療と、継続的なスキンケアが必要です。 * 接触皮膚炎(かぶれ): 特定の物質(洗剤、化粧品、金属、植物など)に触れることで、アレルギー反応や刺激反応が起こり、湿疹ができます。原因物質に触れた部分に一致して症状が現れることが多いです。原因物質の除去が最も重要です。これらの湿疹は、あせもと異なり、必ずしも汗と直接関連しているわけではありません。また、慢性化しやすかったり、アレルギーが関与していたりする場合もあります。