ロタウイルス感染症にかかると、激しい嘔吐や下痢、発熱といった症状が現れ、食欲も著しく低下することがあります。このような時は、胃腸に負担をかけず、消化吸収の良い食事を心がけることが大切です。無理に食べさせる必要はありませんが、脱水を防ぐための水分補給は欠かせません。では、具体的にどのような食べ物を避け、どのようなものを選べば良いのでしょうか。まず、避けるべき食べ物としては、脂質の多いもの(揚げ物、肉の脂身、バターや生クリームを多く使った料理など)が挙げられます。脂質は消化に時間がかかり、胃腸に負担をかけるため、症状を悪化させる可能性があります。また、食物繊維の多いもの(ごぼう、きのこ類、海藻類、豆類など)も、消化が悪く、下痢を助長することがあるため、症状が落ち着くまでは控えた方が良いでしょう。香辛料などの刺激物(唐辛子、カレー粉、わさびなど)や、炭酸飲料、カフェインを多く含む飲み物(コーヒー、紅茶、緑茶など)、柑橘系のジュースなども、胃腸を刺激し、症状を悪化させる可能性があるため避けるのが賢明です。乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズなど)も、乳糖不耐症を一時的に起こしている場合があり、下痢を悪化させることがあるため、様子を見ながら少量ずつ試すか、症状が強い間は控えるのが無難です。一方、積極的に摂りたい、あるいは比較的安心して食べられるものとしては、おかゆ、うどん(柔らかく煮たもの)、すりおろしたりんご、バナナ、野菜スープ(具材は消化の良いもの)、白身魚、鶏のささみなどが挙げられます。これらは消化が良く、胃腸への負担が少ない食品です。水分補給としては、経口補水液や、湯冷まし、麦茶、番茶などが適しています。少量ずつ、こまめに与えるようにしましょう。食事の再開は、嘔吐が治まり、食欲が少しずつ出てきてから、消化の良いものから少量ずつ始めるのが基本です。
ロタウイルス感染時の食事避けるべき食べ物は?