病院ナビ

うっ滞性皮膚炎と診断された場合、医療機関での治療と並行して、日常生活でいくつかの点に注意することで、症状の悪化を防ぎ、より快適に過ごすことができます。日々の心がけが、治療効果を高め、再発を予防するためにも重要になります。まず、最も大切なのは、足をうっ血させないようにすることです。長時間同じ姿勢で立ち続けたり、座り続けたりするのは避けましょう。デスクワークの方は、一時間に一度は立ち上がって軽く足踏みをしたり、足首を回したりするだけでも効果があります。立ち仕事の方は、時々かかとを上げ下げしたり、休憩時には足を少し高く上げたりする工夫をしましょう。寝る時も、足を心臓より少し高くして寝ると、足に溜まった血液やリンパ液が戻りやすくなり、むくみの軽減に繋がります。クッションや枕などを足元に置くと良いでしょう。次に、適度な運動を習慣にすることです。ウォーキングや水泳などの有酸素運動は、ふくらはぎの筋肉のポンプ作用を高め、足の血行を促進するのに役立ちます。また、足首を回したり、つま先立ちになったりするような簡単な運動も、こまめに行うと効果的です。ただし、激しい運動や、足に負担のかかる運動は避けるようにしましょう。食事にも気を配りましょう。塩分の摂りすぎは、体内に水分を溜め込みやすく、むくみを悪化させる原因となります。薄味を心がけ、加工食品や外食は控えめにしましょう。カリウムを多く含む野菜や果物（バナナ、アボカド、ほうれん草など）は、余分な塩分の排出を助けてくれます。また、肥満は足への負担を増やすため、体重管理も重要です。皮膚のケアも欠かせません。皮膚を清潔に保ち、乾燥を防ぐために、低刺激性の石鹸で優しく洗い、入浴後は保湿剤を丁寧に塗布しましょう。かゆみがあっても、掻きむしらないように注意し、爪は短く切っておくのが望ましいです。衣類は、締め付けの強いものは避け、ゆったりとした通気性の良いものを選びましょう。特に、靴下やズボンのゴムがきつすぎないか確認してください。そして、医師から処方された弾性ストッキングや弾性包帯は、指示通りに正しく着用することが大切です。これらの注意点を守り、根気強くケアを続けることが、うっ滞性皮膚炎の悪化を防ぐための鍵となります。