足がパンパンに張ってつらい、という悩みは多くの人が抱えています。その原因は様々で、日常生活の習慣によるものから、何らかの病気が潜んでいるケースまであります。代表的な原因をいくつか見ていきましょう。まず、最も一般的なのは、長時間の立ち仕事やデスクワークなど、同じ姿勢を続けることによるものです。足の筋肉、特にふくらはぎの筋肉は、血液やリンパ液を心臓に戻すポンプの役割を担っていますが、同じ姿勢が続くとこのポンプ機能が低下し、水分が足に溜まりやすくなります。次に、塩分の摂りすぎです。体内の塩分濃度が高くなると、それを薄めようとして体が水分を溜め込み、むくみが生じます。インスタント食品や加工食品、外食が多い方は注意が必要です。運動不足も大きな原因の一つです。筋力が低下すると、血液やリンパ液を押し戻す力が弱まり、むくみやすくなります。また、血行不良も招きます。冷え性の方も、血行が悪くなりがちなため、足がむくみやすい傾向にあります。体が冷えると血管が収縮し、水分の循環が悪くなります。女性の場合は、ホルモンバランスの変化も影響します。月経前や妊娠中、更年期などには、女性ホルモンの影響で体内に水分を溜め込みやすくなり、足がむくむことがあります。また、睡眠不足や疲労、ストレスなども、自律神経のバランスを乱し、血行不良や水分代謝の悪化を招き、むくみの原因となることがあります。これらは主に一時的なむくみの原因ですが、中には注意が必要な病気が隠れていることもあります。例えば、心不全、腎不全、肝硬変といった内臓の病気や、下肢静脈瘤、深部静脈血栓症といった足の血管の病気、甲状腺機能低下症、リンパ浮腫などが、足のむくみの原因となることがあります。もし、足のパンパン感が続く、急に悪化した、片足だけがむくむ、息切れや体重増加など他の症状もあるといった場合は、医療機関の受診を検討しましょう。
足がパンパンになるのはなぜ?考えられる原因